週末は旅に出よう!理系女子的会社員の世界旅行談

会社員をしながらいかに効率良く海外旅行に行くかを日々模索している理系女子の旅行コラム&旅行記です。個人旅行あり、パックツアーあり、一人旅あり、女子旅あり、グループ旅行あり。海外旅行に行く時の参考にしてもらえる記事を目指しています。

ホーフブルク(王宮)~ハプスブルク家の栄華を目の当たりにする!(2016年オーストリア旅行#4)

3日目 ウィーン市内観光(ホーフブルク(王宮))

4/29(金)旅行3日目。

朝イチから行ったほうがいい場所その2、ホーフブルク(王宮)\(^o^)/

ということで、この日はまず王宮に向かいました(`・ω・´)

ホテルからはトラムD線を使ってマリア・テレジア広場前まで。

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昨日見学した美術史博物館のあるマリア・テレジア広場、リンク道路を挟んでこの向かい側が王宮になっています。

 

栄華を極めたハプスブルク家の王宮 ホーフブルク

ブルク門

王宮へ続く外城門、ブルク門から中に入ります。

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現在のブルク門は、ライプツィヒの戦いでナポレオン軍に勝利したのを記念して1824年に建てられたそうです。

 

新王宮

門の内側はヘルデン(英雄)広場があって、門を背に右側には新王宮とその前にオイゲン公騎馬像。

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オイゲン公はフランスの貴族出身の軍人で、ハプスブルク家に仕え、対オスマン戦争、スペイン継承戦争などで活躍し、後のオーストリアにおけるハプスブルク帝国の基礎を築いた人物です。

1938年にヒトラーがオーストリアを併合したとき、この新王宮のテラスから宣言を行ったとか。

新王宮の中には、古楽器と狩猟・武器コレクション、エフェソス博物館がありますが、今回は時間の関係で省略(^-^;

 

左側にはカール大公騎馬像があります。

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遠くに見えるのが、カール大公の騎馬像です。

神聖ローマ皇帝フランツ2世(オーストリア皇帝フランツ1世)の弟で、フランス革命戦争ナポレオン戦争期に活躍した人です。

 

スイス門

さらに進むと、右手に赤・黒・金が素敵なルネサンス様式のスイス門があります。

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この奥にスイス宮と王宮礼拝堂があります。

スイス宮は13世紀末に建てられた王宮最古の部分になります。

マリア・テレジアの命で、王宮の警護に当たっていたスイス傭兵が宿営していたことから、その名前がつきました。

スイス兵といえば、バチカンに行った時に見た黄色と赤のハデハデ制服の衛兵を思い出しますが、ここでも活躍していたとは意外ですΣ(・ω・ノ)ノ!

 

正面に見えているのが見学する旧王宮になります。

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向かって右にスイス門があり、左の方にはフランツ2世の像が見えています。

神聖ローマ皇帝フランツ2世はナポレオン戦争に巻き込まれ、アウステルリッツの戦いで惨敗し、神聖ローマ皇帝の称号を自ら放棄し、オーストリアとハンガリー王国を中心としたオーストリア皇帝フランツ1世として君臨しました。

 

旧王宮の入口はこの建物の下のミヒャエル門を入った円形ホールにあります。

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王宮の入場は9:00からですが、まだ少し時間があったので、王宮の周辺を散策しました。

ちなみに旧王宮の入口の反対側はスペイン乗馬学校の入口になっています。

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世界で一番古い乗馬学校でスペイン種の馬を導入したことからこの名前になっています。

室内馬場で古典馬術の公演が見ることができ、ワルツにのった名馬の優雅なステップが見られます。

また、本公演以外にも、有料ですが朝の調教見学もできます。

 

ミヒャエル門・ミヒャエル広場

ミヒャエル門から出ると、そこは王宮の外、ミヒャエル広場です。

ミヒャエル広場側からみたミヒャエル門と王宮です。

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ハプスブルク家が13世紀後半から1918年まで、約600年以上に渡って住居としてきた宮殿です。

増改築が繰り返され、18の棟、2500以上の部屋があるそう!

他のヨーロッパのお城とは違ってギラギラとした派手さはないのだけど、装飾などが品の良い感じであしらわれて華やかにしているという感じです。

シェーンブルン宮殿でも思ったけど、ハプスブルク家のお城ってすごくセンスが良くてさすがだなぁって思います(*´ω`*)

バロック様式の帝国宰相官房翼と、隣接するアマリエ翼の22室がシシィ博物館と皇帝の住居、アレクサンドル皇帝の住居として公開されています。

 

ちなみに、ミヒャエル広場のど真ん中には紀元1世紀頃の古代ローマの遺跡があります。

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この遺跡はウィーンの前身である古代ローマ軍の駐屯地であるウィンドボナに関連するもので、周辺に位置した居住地の騎兵舍の跡だとか。

 

シシィ博物館・皇帝の住居・銀器コレクション

9:00ちょうどに王宮の入口へ行きましたが、オープン直後は特に人もいなくて、すんなり入れました。

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前日に買ったシシィ・チケットがあればチケット購入に並ぶことはないのですが、ここはやはりウィーン観光の見どころだけあって、ツアー客などで混み合うらしいです。

シシィ・チケットで銀器コレクション、シシィ博物館、皇帝の住居が見学できます。

入口で日本語オーディオガイドを借りて見学スタートです。

(王宮内も写真撮影禁止なので、写真がありません。)

  • 銀器コレクション
    15世紀から保管されてきたハプスブルク家の銀器、金器、陶器など膨大な数の食器を見ることができます。
    儀式用の銀器、マリア・テレジアのナイフ・フォークセット、黄金のセンターピースやディナーセットなどがあります。

正直なところ、食器類に興味はなかったのですが、その銀器・金器の細工の素晴らしさ、豪華さに目を奪われ、オーディオガイドの解説でそれにまつわる話を聞くことで、興味深く見ることができました。

こういった食器・調理器具一つ一つにも物語や歴史があるんです(゜o゜)

銀器コレクションのコーナーを抜けると、シシィ博物館につながっています。

  • シシィ博物館
    ハプスブルク家最後の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の妃でシシィの愛称で親しまれる皇妃エリザベートの生涯を辿る博物館。
    シシィの波乱に満ちた人生は、映画やミュージカルの題材にもなっています。
    少女時代、宮廷生活、暗殺、死など、部屋ごとにテーマが設けられており、ドレスや愛用の小物など数々の遺品や彫像などで彼女の波乱に満ちた人生を紹介しています。

まず、いきなり死についての展示、シシィのデスマスクがありますΣ(゚д゚lll)

シシィを語るには「死」というキーワードと切り離せないからでしょう。

彼女は一人息子のルドルフが自殺してから喪服しか身に着けなかったそうで、黒いヴェール、黒い日傘、黒い扇子、黒のネックレスなどが展示されていました。

バート・イシュルでのフランツ・ヨーゼフ皇帝の23歳の誕生日パーティで、皇帝は15歳のシシィに一目惚れして結婚することになったのですが、宮廷での暮らしが合わず、シシィは次第に病んでいったようです。

オーディオガイドの説明がとにかくシシィが皇族の暮らしが嫌で鬱っていたかを解説していて、朝からちょっと気が滅入ります(´・ω・`)

それでも、オーストリアへ嫁ぐ前日にバイエルンの宮廷で披露した白いドレス、ハンガリー王妃として戴冠式に臨んだ時のドレス、1865年に制作された肖像画で有名な星のドレスやダイヤモンドをあしらった27個セットの星形の髪飾りのレプリカなど、衣装がとっても素敵!!(≧▽≦)

女子的にはテンションが上がります(*´▽`*)

シシィは宮廷生活が嫌いだったので、ほぼ長期旅行の生活だったのですが(羨ましい!)、旅行装備に当時の薬箱があって、職業柄、個人的にはこれも興味深かったです。

湿布、軟膏、薬瓶、包帯、コカインの注射セットなど63種類のものが入っていたそうです。

最後の部屋には、暗殺されたときの凶器のやすりがあってΣ( ̄ロ ̄lll)、ここでシシィ博物館は終わり、次の間からは皇帝の住居の展示になります。

皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の執務室や居室は、愛する家族の肖像画が飾られているのが印象的でした。

執務室にもエリザベート肖像画が掛けられていて、この人本当に愛妻家だったんだなぁっていうのが伝わってくる。

オーディオガイドの説明を聞いていると、フランツ・ヨーゼフ1世って本当にいい人っぽいんですよね。

18歳で即位して以降、毎日早起きして書類に目を通し、多くの訪問者と謁見をこなし、常に軍服で、68年間ひたすらオーストリアのために生涯を捧げていたそう。
なのに、愛する妻は精神病んでしまって、長期旅行でほとんど王宮にいないし、居れば美容に勤しんでいるとか、すごく切なくなります。

ちなみにシシィの化粧室兼体操室には、吊り輪や肋木、鉄棒などのプロポーションを保つための運動器具が取りつけられています。

シシィは子供を産んだ以降も身長173cmに体重50kg、ウエスト50cmを維持していたそうで、羨ましいかぎりですが(笑)

ハプスブルク家の栄華の裏には、こんな寂しい人生を送っていた人たちもいたのだと思うと、人生の幸せって何なのかとか考えちゃいます(;´・ω・)

あ~!!めっちゃ重い!!重いよ!!

 

全ての展示を見終えて旧王宮を出るとそこは王宮の外、連邦首相府の前に出ます。

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見学時間は大体90分くらいと言われているのですが、私は2時間半も滞在していたようで11時半になっていました(;'∀')

 

王宮礼拝堂

再び王宮へ戻り、王宮礼拝堂の見学に行きました。

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皇帝フリードリヒ3世の時代にゴシック様式で建てられ、後にバロック様式で改築された礼拝堂なのですが、何と言ってもここで有名なのはウィーン少年合唱団( *´艸`)

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日曜や宗教的祝日のミサには、ウィーン少年合唱団ウィーン・フィル選抜メンバー、ウィーン国立オペラ座合唱団、名オルガニストからなる王宮礼拝堂楽団による演奏があるのです。

入場券をネットで申し込めば、ほぼ毎週日曜9:15からミサで聴くことができます。

実は私も申し込むことも考えていたのですが、キリスト教のミサを聞きなれない人が行くと何をやっているか分からなくて(ドイツ語だし)、結構退屈らしいのでやめました(^-^;ゞ

 

そこからヨーゼフ広場へ。

正面に国立図書館、中央にヨーゼフ2世像、左にアウグスティーナ教会があります。

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国立図書館プルンクザールは、18世紀前半に建設されたバロック建築

かつての王宮図書館で大理石の柱と天井画が美しく、世界一美しい図書館と言われています。

時間の関係で入らなかったのですが、前にポルトガルコインブラ大学でそれはそれは美しい図書館を見学したことがあるので、ここも見ておけばよかったと後悔しています(´・ω・`)

 

アウグスティーナ教会

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宮廷付属の教会として14世紀前半に建造されました。

王宮の祝典やミサや王家の結婚式を司る宮廷教会となり、ハプスブルク家の多くの挙式が行われています。
マリア・テレジアとフランツ1世、マリー・アントワネットルイ16世(代理人)、ナポレオン1世(代理人)とマリー・ルイーズなど歴史上の大物ばかり!

もちろんフランツ・ヨーゼフ1世エリザベートもここで挙式しています(*´ω`*)

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後陣にある金装飾のパイプオルガンが素敵でした(*´▽`*)

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ちなみにここの地下にはハプスブルク家の心臓安置所があります。

ハプスブルク家の慣習で、君主とその近親者の心臓はアウグスティーナ教会のロレット礼拝堂、心臓以外の内臓はシュテファン大聖堂のカタコンベ、遺骨はカプツィーナ教会納骨堂へ分割埋葬することが定められていたからです。

それではそのカプツィーナ教会へ行ってみることにしましょう。

 

カプツィーナ教会

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工事中Σ(゚д゚lll)ガーン

…と思ったら、一応中は見学できました。

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教会地下に広がる皇帝納骨所には1633年以来、ハプスブルク家の12人の歴代皇帝を含む約150体の棺が安置されています。

マリア・テレジアとフランツ1世、フランツ・ヨーゼフ1世と皇妃エリザベート、その皇太子ルドルフの棺もありました。

 

ちょうどお昼になったので、近くのオーバーラーでランチすることにしました。

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オーバーラーはノイアー・マルクトにある高級菓子店なのですが、カフェスペースとして1階と2階に席があり、食事もできるのです。

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メニューとかドイツ語で読めないですが、今日の日替わりランチっぽいメニューを頼みました。

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スープとメインとデザートで12.9ユーロ。

ドリンクとパンは別料金です。

スープはトマト風味で温まるし、魚もあっさり風味でとっても美味しい(・∀・)

そしてお菓子屋さんだけあって、パンも美味し~!

一人でお茶している人もいたので、カフェごはんは一人旅にはもってこいです(^_-)-☆

端数をチップにしてトータル17ユーロくらいでした。